国公立志望者の指導

今まで,国公立志望の生徒を多く指導してきました。 合格実績としては,京都大学,北海道大学,神戸大学,大阪府立大学,大阪市立大学,筑波大学,高知大学医学部医学科,兵庫県立大学などになります。

国公立大学は大学ごとに出題傾向が大きく異なります。 そのため, 模試での判定が悪くても,正しい対策を行えば志望校に合格できる ことはよくあります。

例えば,京都大学の数学の問題は思考力が試される出題が多く,正しい解法のアイデアが思いつけば,大した計算をしなくても正解にたどり着けることが多いです。一方で大阪大学の数学の問題は計算力が試される出題が多く,正しい解法のアイデアが思いついたところで,正解にたどり着くまで結構な計算が必要になることがあります。 このような出題傾向の違いのため, 大阪大学よりも京都大学の方が合格する可能性が高いということも起こります。 実際,2021年に京都大学に合格した生徒が大阪大学を受験していたら,合格するのは難しかったと思っています。

他にも大学によって出題頻度の高い問題,難易度の設定が異なるため,受験する大学がはっきりと決まっている生徒であれば,志望校別の対策を行います。2021年度に京都大学,北海道大学に合格した生徒にも,京都大学入試対策,北海道大学入試対策をそれぞれ行いました。

志望校が明確であれば,その志望校に合った勉強を進めていくのが効果的なのは間違いないでしょう。 それには,志望校の過去問を分析する能力が必要となります。 しかし,出題傾向を正しく分析できる指導者は少ないように感じます。 実際,北海道大学を受験した生徒は,大手予備校が行っている北海道大学受験生のための模試を受けたのですが, 3つの模試のうち2つは北海道大学の入試傾向を正しく取れているとは言い難いものとなっていました。

指導する立場として,その生徒はこのまま順調に進めば余裕で合格できるという確信があったので, 模試の受験直後「この2つの模試の結果は気にしなくていい。この模試の結果だけよく見ておこう」と伝えました。 結果,入試傾向とずれていた模試の判定はC,傾向に合っていた模試の判定はAとなりました。 ちなみに合格後の成績開示の結果は定員105人に対して40位以内と,やはり余裕で合格していました。

志望校別対策はお任せください。過去問を分析し,大学ごとの出題傾向に即した指導を進めていきます。

「難関大学をひとまとめにしたコース」で本当にいいの?

塾や予備校を見ていると,偏差値が近い大学同士をまとめたコースをよく目にします。

例えば京大・阪大・神大という3つの大学の過去問分析をまともにする能力があれば,この3大学がどれほど出題傾向が異なっているか分かります。 大手予備校の講師だって当然分かっているでしょう。 それでもいくつかの大学をひとまとめにしたコースを作っている塾・予備校は少なくありません。なぜでしょうか?

理由は大きく2つあります。1つ目は「偏差値で大学を決める受験生が多いから」 2つ目は「受験生は大学ごとに出題傾向が大きく異なることを知らないので,偏差値でコースを分けるおかしさに気づかないから」です。

私自身,高校生の時には予備校に通っていましたが,行きたい大学や学部がはっきりと固まっていなかったので,「阪大がダメそうなら神大を受けることになるんだろうな」という程度に考えていました。また,当時は各大学の出題傾向なんて考えたこともなかったです。

しかし,実際には大学ごとに出題内容は大きく異なります。そのため,「志望校がはっきり決まっていないから,とりあえず京大対策をしてもらえばいいか。京大がダメそうで阪大とか神大に変えても京大対策が役に立つだろう」という考えは完全に誤りです。

もう一つよく聞くのが「農学部志望だけど阪大には農学部がない。だから京大が難しそうなら神大を受ける」という話です。 こうなるとやるべきことは「京大・阪大対策」ではなく「京大・神大対策」になります。しかし,そんなコースを作っている塾はあるでしょうか? 「京大を受けるなら阪大対策は無意味だ」とまでは言いません。しかし,「農学部志望だから阪大を受けることはない」と考えているのなら,京大・阪大・神大対策がごちゃまぜになっている授業を受けることはかなりのまわり道になります。

他にも,「絶対に京大を受ける。阪大や神大を受けることはない。」と考えている生徒なら,京大対策だけを進める方が圧倒的に合格に近づけます。明確に志望校が決まっている生徒には,早い段階で志望校に絞った指導を進めますし,農学部志望なら京大・神大対策なども行います。

集団塾の「京大コース」で本当にいいの?

大学入試ごとに出題傾向が異なることは上に書いた通りです。 そこで,「京都大学を受験する」と決めていれば,予備校の「京大コース」を受講すればいいでしょうか?

当然,「京大コース」という名前だけあって,まともな予備校の京大コースは京都大学の入試を意識した授業をしてもらえるでしょう。 また,京都大学に限らず,多くの国公立では理系は理系で統一問題,文系は文系で統一問題となっています。

「京都大学の理系はどの学部も同じ問題なんでしょ?だったら志望学部に関係なく同じ授業をするのは普通じゃないの?」

私はそのようには思いません。
京都大学理系の2022年度入試を例に説明します。 2022年度入試において,最も合格最低点の得点率が低かった学部・学科は医学部人間科学科の52%です。 一方,最も高かった学部・学科は医学部医学科の73%です。他の学部は概ね60%ですが,66%の学科もあれば60%を切る学科もあります。

ここで問題です。「京都大学には得点率52%でも合格できる学科,73%取らないと合格できない学科があります。入試問題が同じなら対策授業も同じでいいでしょうか?」

同じじゃダメでしょう。それとも「要はどの学科でも75%以上取ればいいんでしょ?じゃあ,75%以上取れる授業をすればいいやん」と思いますか? その発想でいいのなら「じゃあ東大でも京大でも,どの大学を受けても80%以上取れる授業をすればいいやん」ということになり,志望校別対策は不要になります。 それをするには受験まで時間が足りないから志望校別対策をするのです。 それでも時間が足りないかもしれないから,生徒の志望学部に合わせた目標点を設定し,対策をするのです。

さらにもう一歩踏み込みます。「さすがに同じ大学の同じ学部・学科を受けるなら,同じ対策授業をしたらいいですか?」

同じじゃダメでしょう!英語が得意だけど数学が苦手なAさん,英語が苦手だけど数学が得意なBさんが同じ大学・学部・学科を受けるとし,私が2人の数学を指導するとします。 それならAさんの指導では数学6割を目標にし,Bさんの指導では数学8割を目標にするかもしれません。目標点が違うのに同じ授業にはなりません。

地方国公立の対策

  1. 2021年3月 北海道大学 水産学部 現役合格
  2. 2024年3月 高知大学 医学部医学科 現役合格

2024年に高知大学医学部に合格した生徒は私の指導と大手予備校の医学部専門校舎の授業を掛け持ちしていました。 しかし,共通テスト終了後は国立入試本番まで高知大学医学部受験に合った授業が大手予備校にありませんでした。 そのため,共通テスト後は大手予備校の授業を受けず,こちらで私立医学部と高知大学の受験に向けた指導を行いました。

関西に住んでいると,東大・京大・阪大・神大・大阪公立大などの対策コースはあるのですが,北海道大学・東北大学・東京工業大学・名古屋大学・九州大学や徳島大学・高知大学などの地方大学の医学部,滋賀医科大学などの医科大学の対策コースなどがありません。

このような,大手の塾が対応していない大学への対応も行っています。 全国どこの大学を志望する場合でも,志望校の過去問を分析し,その大学の出題傾向に合わせた指導を行いますので,安心してお任せください。

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